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+ '08年06月17日(TUE) ... 金銀Bその2&拍手レス +

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こんにちは、びーこです。

まずは拍手レスから。
14日0時のSさま>
お読みいただきまして、ありがとうございます。
男の子と女の子が仲良しで、女の子がお姉さんぶっている関係というのが大好きです。
今回のティファは星を救った戦士ではありませんので、
こんな感じになりました。
今回はコメントありがとうございました。

では続きです。
注意事項はその1と同じです。
いろいろスルーしてもらえれば有り難いです。
※※※
闇の一族とは捕食者である。吸血鬼とも吸精鬼とも言われていた。
動植物から人までをも、彼らは餌として喰らうのだ。
この星の歴史を紐解けば、まだ文字のない伝承のみの時代からも、常に闇の一族の存在は認知されてきた。
各土地によって形は違えども、古くからの神話やおとぎ話となってその土地に根付いている。
獣、半獣、モンスターに似た生き物、はたまた整った人の姿をとって、そうやって現れた闇の一族は、動植物や人を喰らい、時にはエナジーを吸い尽くして殺していったのだ。
人も動物も何度も抵抗を試みたものだ。だが闇の一族の力は圧倒的で、追い払うことは出来ても勝利することはない。
ただ闇の一族とはこの世とは別の理を持つ存在であるらしい。
幸いなことに、彼らは好きな時にこの世界にやってきて、餌を思う存分喰らっているのではなく、偶然が重なり何らかの条件が満たされてやっと僅かな数だけがこちらにやってこられるのだ。
特に一族の貴族、支配者階級のこちらでの出現率は極めて低い。
結果闇の一族は恐ろしい力を持つ捕食者であれども、一族に遭遇しその被害に遭うのは滅多となかったのだ。
人だけで言えば、一族に喰らわれ殺されるのよりも、事故や病気での死亡率の方が圧倒的に高い。
だからこそ人は今ほど繁栄してこられたのだろうが。

クラウドももちろんこの星に住む者の一人として、幼い頃より闇の一族の恐ろしさについては懇々と聞かされてきた。
一族についてはそれなりに承知している。
どのような場所に出現しやすいのか。
また、万が一遭遇した時には、どのように対処すれば生き残る可能性が高いかも知識としては持っている。
闇の一族についての知識は、この世界に住む者皆が持っているのが当然なのだ。
それをわざわざティファが「知っているか」と問うてくるのだから、その真意は単純に知る・知らないだけではないのだろう。
クラウドは慎重に考えると、YesともNoとも答えずに、じっと次のティファの言葉を待つ。
「私、お師匠様と父さんの会話をこっそりと聞いたんだけど…」
「いくつかのエリアで闇の一族がこれまでとは違う現れ方をしたんだって」
「それどういうこと?」
さあ、――詳しくはわからないけど。とティファは力無く項垂れる。
「ただお師匠様は地図を持っていて、それを父さんに見せて言ったの」
「――ニブルヘルムにも、もうすぐ現れるってこと?」
ニブルヘルムは北の外れのエリアでありながら、これまで闇の一族からの影響はごく僅かに抑えられていた。
この土地だけで言えば、一族よりもモンスターの被害の方が深刻で重大である。
そのニブルヘイムに闇の一族が現れるという。
無論現れるだけでは済むまい。
――ニブルヘイムが一族に襲われるっていうことか?
遠い遠い場所にある、怖くて恐ろしいお話。
これまで闇の一族とはそういうものでしかなかった。
確かに存在してはいるのだろうが、あくまでもクラウドからは遠い手の届かないところで起こっていることでしかなかったのに。
それが現実となるなんて、クラウドにはやはりピンとこない。
「その……どうしてティファのお師匠様は、ニブルヘイムに一族が来るなんて言うの?」
確証があるというのだろうか。
クラウドの質問にティファは思案顔で外へと視線を向けた。
いつも村から窺えるニブル山の山頂部分は、あのまがまがしい雲にすっかりと覆われている。
「それはわからないけど…――でも父さんは納得していたから」
だからこそ村長ロックハートは今日集会を開いたのだ。
「やっぱりあの地図だと思う」
「あの地図には父さんが納得するだけのことが書いてあったのよ」
私にはよくわからないけど。――ティファは力無く俯く。
いつもははち切れるほどのパワーを発揮している、元気で前向きな幼なじみが初めて見せる、花がしおれたような儚い様子に、クラウドは悪夢のまっただ中に迷い込んでしまったようになる。
――どうしてこんなことに…
幼い心で漠然と思う眼差しは、自然と窓から外に向けられていた。
幾重にもとぐろを巻いた灰色の重い雲は、ニブルヘイムを村ごと頭上から押しつぶさんばかりだ。
――そうだ。この雲だ。
とてつもない邪悪な何かが〜闇の一族だが〜ニブルヘイムを狙っているのだと、この雲が証明しているではないか。
クラウド自身もティファも。
村長であるロックハートも。
一人残らず集会場に集まっている村人たちも。
この不吉な雲があるからこそ、ザンカンの言葉を笑い飛ばせず、心のどこかで信じているのだろう。
否、信じるしかなかったのだ。
※※※


+ '08年06月13日(FRI) ... 金銀Bその1 +

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こんにちは、びーこです。

本日から予定しておりました、金銀のいわゆる番外編のようなものをゆっくりと貼り付けます。
そこそこに長いので読んでいただきやすいように、
細かく区切っていきたいと思っています。

※セフィロスはでてきません。
※よってカップリングものではありません。
※ニブルヘイムという小さな村に住んでいる、クラウドとティファ12歳のお話です。

いつものごとく変換ミスなど細かい点はスルースキルでお願いします。

※※※
空を覆う雲は分厚い。幾層にも重なったおどろおどろしい灰色の雲は、完全に日差しを閉ざしたまま、ニブルヘイムの上空を覆う。
日の光を見なくなって何日経つのだろうか。
クラウドは窓から伸び上がって空を眺める。

クラウドはもうすぐ12になるが、生まれてこの方一度たりともこんな不吉な雲は目にしたことがない。
ずっとこの小さな村で暮らしてきたが、どんなに天気の悪い日でも、吹雪や嵐の空でも、このような不吉な雲はなかった。
――まるで大きな蛇がとぐろを巻いているみたいだ。
背筋が薄ら寒くなり、クラウドは己の肩を抱いた。
ごおおおおおー。
灰色の大きな蛇が吠える。
一層雲が分厚くなった。灰色が幾重にも重なり、暗へと近づいているのを感じる。
――このままどうなるんだろう。
普通の気象状態から、この雲が起こっているのではないのは、すでに確信だ。
このまま放って置いて済む問題でもないともわかっている。
――でも、どうしたらいいんだろうか…
まだ子供でしかないクラウドには、未知に対する手段など見当さえつかない。
這いあがってくる恐怖におののいていると、戸口をたたく音がする。
耳慣れたノックのやり方にクラウドは我に返る。
「ティファっ!」
クラウドが戸に飛びつくよりも先に、外側から開いた。
飛び込んできたのは予想通り、幼なじみの少女だ。

ティファは狭いクラウドの家に飛び込んでくるとすぐ戸を閉める。
そして自らクラウドに抱きついてきた。
普段は勝ち気なその表情はしおれ、すっかりと怯えている。
ティファも感じているのだ。この雲はただ事ではなく、何かの前兆なのだと。
そしてそれはきっと最悪の忌むべきことなのだと。
ティファの黒目がちな瞳が、怯えたままクラウドに縋り付く。
「クラウド。父さんが集会場から帰ってくるまで、ここにいてもいい?」
ニブルヘイムに住む大人達は、皆集会場に集まっているのだ。
村長であるティファの父ロックハートはもちろん、クラウドの母も参加していた。
「私…家にいたら安全なんだって、父さんから言われているんだけど…――」
でも、やっぱり一人は怖くて――とこの言葉は口に出すだけでも恐ろしくて、ティファは細かく震える。
クラウドは縋り付いてくる幼なじみの背中を出来るだけ優しくあやす。
同じ年齢である二人の体格差はほとんどない。むしろ少女であるティファの方が、心も体も早熟だ。
その上弱味など滅多に見せないティファのこの様子に、クラウドは無性に力になりたいと思う。
「いいよ。ティファ、一緒に村長さんを待とう」
己自身にも満ちている恐怖心を抑えて、クラウドはティファをリビングの椅子に座らせる。
母との二人暮らしであるクラウドの家は、とても質素だ。
古い小さなテーブルに、二つだけの椅子。
家も部屋も狭いが、今はそれが幸いした。こんな狭い部屋ならばどこにいても離れないでいられる。
「スープ飲む?母さんが作っておいてくれたんだ」
まだ暖かいスープをカップにいれてティファへと差し出す。
透き通ったコンソメスープから立ち上ってくる白い湯気は、この小さな家に穏やかさをもたらす。
震えがまだ止まらないティファの両手にカップを差し出すと、彼女は祈るようにしっかりと握った。そのままカップに口をつけると、
「あったかい」
「お代わりあるよ。ゆっくり飲めばいいから」
「ありがとう、クラウド」
母の作ったスープの効果は覿面だった。ティファは少し落ち着いたようだ。
さっきまでの強い怯えは収まっている。
カップの中身をゆっくりと飲み干しながら、ティファは両足を椅子の上まで引き寄せた。椅子に座りながら出来るだけ丸い体勢をとると、意を決したように唐突に口を開く。
「クラウド、――知ってる?」
「何を?」
「大人達がどうして集会場に集まっているのか」
「あの雲のことだろ」
「そうなんだけどね――」
ティファは一度口を閉ざし、頭で整理をしてから、
「昨晩、ウチにお師匠様が来たのよ」
ティファが師匠と呼ぶのはクラウドが知る限り一人しかいない。
高名な格闘家ザンカンのことだ。

この格闘家のことをクラウドは詳しくは知らないが、ティファに格闘を教えているのは聞いている。
そもそもティファの父、村長ロックハートもザンカンの弟子だそうだ。
狭い村のこと。クラウドも年に数回村にやってくるザンカンとは幾度も顔を合わせていた。
会話をしたことも何度もあるが、クラウドの印象としてはあくまでも優しそうなおじさんでしかない。
またクラウドは格闘に興味がないために、ティファから幾度誘われても修行の様子を見に行ったことはなかったのだ。
だがそのザンカンが昨晩村にやってきたというのは気がつかなかったし、村の噂にもまだなっていなかった筈。

「いきなり来たの」
全世界に弟子を持つザンカンは、年中旅をして弟子を渡り歩き指導しているのだという。
ニブルヘイムにやってくるのは、もっと先の予定だった。
それが、
「昨日やってきたお師匠様、いつもと違ってた」
「来てすぐからお父さんと何かを話し始めて――」
二人は別室にこもると、長い時間をかけて話していた。
「お師匠様の話を聞いた父さんは、今日村の大人をみんな集めることにしたみたいなの」
「クラウド…お師匠様の話、何だったと思う?」
この時期に予定外に村にやってきて、何かの話しをした。
今思い当たるのはあの雲のことしかないが、これ以上は考えるだけでも恐ろしくて、クラウドは小さく首を横に振った。
ティファはすっかりと飲み干してしまった空のカップを両手で握りしめ、
「――闇の一族って聞いたことある?」
聞いたとたん、怖気が走る。
闇の一族。これは禁忌だ。
軽々しく口に出しては鳴らない、この世界に住む生きとし生ける物全ての暗闇。
※※※
今回はここまで。



+ '08年06月11日(WED) ... 拍手レスなど +

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こんにちは、びーこです。

10日1時にコメントをくださいましたNさま>
SWは拍手で主にいろんなエピソードを書いていくつもりです。
色々と楽しみにしてくだされば嬉しいです。
コメントをありがとうございました。

さてちょっと間が空いてしまっている連載ですが、
現在オフとなりました金銀の話を書いています。
セフィロスのセも出てこない、金銀以前の時間軸でのものとなります。
これがもうすぐ終わりますので、それが終わったらこのメモに貼り付けまして、その後連載に戻る予定です。
あと連載と平行して五つ星の続きも書きたいです。

と、あくまでも予定は未定。
突発でおとうさん&とうさんみたいなのも出てくるでしょうが、
そこのところは長い目でどうぞよろしく見てやってくださいませ。


+ '08年06月09日(MON) ... アンケートありがとうございました +

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アンケートありがとうございました。
■アンケート結果■
2008年5月18日から6月9日まで設置しました。
アンケート結果は投票総数119
俺の父さん67
僕のお父さん52
お一人様1回きりの投票でしたので悩ませてしまったようでしたが父さんが最後まで逃げ切った結果となりました。
コメントの方も楽しくご協力に感謝です。
どうもありがとうございました。


メモの過去ログをチェックいていたら、エロロボ攻撃にあちこちで合っていて、重いこと重いこと、思い切って全削除ししちゃえ〜と作業していたんですが、重さに耐えかねて固まる固まる。
いったん諦めました。
お見苦しくてごめんなさい。


追記:ごく個人的なことなんですが・・・・。
氷室冴子さん死去のメールが友人から来ました。
大好きだったんです。あまりにショックで・・・。
ご冥福をお祈り申し上げます。


+ '08年06月04日(WED) ... お詫び +

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Y子です。こんばんは。


エロロボット攻撃に合いまして、どうしようもなく、
俺の父さん3を削除することになってしまいました。
拍手レスなども入っていましたのに申し訳ありません。
なお削除の対策をB子が行っている間にもシツコク攻撃がありまして、B子の書きましたお詫びカキコミも削除を余儀なくされました。

このままですと、二人ごっつの楽しいメモ空間がどうにもならなくなりますので、レス禁止対策を取らせていただきました。
管理人サイドでは追記とかが入れられなくなる不便がありますが、
ご覧になってくださっている方には問題はありませんので、
これまで通りよろしくお願いします。
「♪」は残させて頂きました(笑)

なお、僕の父さん番外その2の方も攻撃にあっていましたので、こちらは親記事のみ新しく投稿しました。
(同じ日付でですが新規投稿です<なのでせっかくの♪を消すことになりごめんなさい)


以上対策でした。

追記:B子さん!!
俺の父さんの3を是非新規投稿で同じ日付のとこに投稿してくださ〜〜い!!
わたしのとこにログないんです。
ごめんなさい。


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