削除
家
再読込
最新
04-April
日記を書く
管理
Log-No:
, Comment-Mo:
の
親データ
を削除します。
データファイルも削除されます
よろしいですか?
びーこ > しょうこりもなくダブルパロその8
数時間後二人は首尾良く今夜の宿を決めた後、バレットに連絡をとった。 アルテマの整備に入っているというバレットのいる工場に訪れる約束をする。 工場はゴールドソーサーのメインエリアから少し離れた郊外にあった。 一日中煌めくネオンと絶対に途切れない人波ばかりの、ごちゃごちゃと猥雑なメインエリアから小一時間ほど離れるだけで、そこは驚くほど殺風景な場所となる。 工場ばかりが建ち並ぶその区画は、鉄の匂いと煙で充満していた。 ここもゴールドソーサーなのだとは、信じられないくらいに違いすぎる。 工場の建ち並ぶエリアは、大きな十字道路により4ブロックに別れていた。 クラウドが運転するバイクタイプのディグは、十字道路の端に備え付けてある表示板の前で止まる。 表示板にはびっしりと細かい文字で、それぞれの工場の場所が記してあった。 セフィロスは素早く表示板を読みとる。そしてインプットされてある工場を探し出した。 その間0.2秒。 「クラウド。このまま右に折れろ」 「わかった、右だな」 セフィロスの指示通り、クラウドはディグを進める。 右折してそこからは細かい路地へと。2つ目の角を今度は左に折れて、突き当たりまで走ったそこで、クラウドは総毛立つ。 ――殺気だ。 そこからクラウドの身体は反射で動く。 彼は自分の身体より巨大なディグを、減速しないままで強引に寝かせる。 ディグは減速しないままでの無茶な動きによって、僅かに浮き上がる。地面と平行になった。これでは倒れる寸前だ。 いきなりのGに苛まれながらも、さすがは星団最高のファティマ、セフィロスも異変に気づく。 セフィロスはクラウドの意図を察すると、クラウドの背中を庇おうとするが、行動に移るよりも先に命令が飛ぶ。 「セフィロス。行け!」 マスターの命令には逆らえない。 セフィロスは浮き上がったままのディグから跳びだす。 一般のファティマの能力の数値は、握力200キロ以上。背筋500キロ以上。反応速度は騎士の平均値の85%とされているが、セフィロスの数値はこれを遙かに超えている。 彼は騎士よりも優れているのだ。 跳んだセフィロスは近くの建物の外壁に行き着く。垂直の外壁に両足で着地したそのわずかの間に、ファティマはマスターを襲った敵を見定めた。 ――あそこか。 あそこにも。あそこも、いる。 敵は全部で5名。 ――クラウドを襲うなど、後悔させてやる。 セフィロスは一番近い場所にいる敵に向かって、更に跳んだ。 セフィロスが敵を見定めているその時、地面と平行になっているディグすれすれにレーザーが通っていく。 クラウドがディグを平行にまで倒さなければ、確実にあたっていたであろう角度だ。 レーザーの軌道を追いかけるようにして、今度はディグを真っ直ぐに立てた。地面に垂直にする。 背筋を真っ直ぐに伸ばして、クラウドはセフィロスの姿を認める。 工場の垂直の壁を踏み台にしたセフィロスが、一番近い襲撃者に向かっていくのを見た。 ディグの側面に備え付けられてあるホルダーを空ける。 シュウッ。と空気の擦過音がすると共に、ホルダー内部から押し出されてきたのは、一振りの刀だ。 かなりの長さのある黒い鞘の刀をクラウドは掴むと、一声、 「セフィロス!」 よく通る声で叫ぶと刀を振り上げ、セフィロスの向かっている地点めがけて投げつける。 助走もなく無造作に投げつけただけなのに、刀は弾丸のように飛ぶ。 普通の人間ならば目で捉えることすらも出来ない。 *** 今日は短いけどここまで
-pass:
▲
KURAGEYA
/
*Jinny +1.5 © s*m
Paint-Applet ©しぃちゃん