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びーこ > しょうこりもなくダブルパロその5
念のため改めて注意書き。 *五つの星の物語のダブルパロです。 *設定いい加減にやりやすいように弄くっている部分もあります。 *ダブルパロというのを頭に置いて、お読みください。 *ダメな人は読まないでください。 *** あの時の出来事をバレットは忘れない。 クラウドが操られたようにアルテマへと近づく。 「…アルテマウェポン――」 小さく呟かれた声に、動力も入っていないアルテマが応じる。 ブイィィィィィ。 作動音が地鳴りのようだった。 そして、アルテマの目が開く。いや正確に言うと、動力が入った為、目の部分のカメラが作動を始めたのだが、どう見てもアルテマが自分の意志で目を開いたかのように見えたのだ。 目を開けただけではない。 クラウドがアルテマへと手を伸ばすと、アルテマもそれに応える。 固定してあった拘束具のボルトを飛ばしながら、アルテマの左手が動いたのだ。 クラウドへ向かって。 アルテマはクラウドを選んだ。 クラウドもアルテマを選んだ。 だが残念ながら、アルテマはティファは選ばなかった。 ファティマシェルにティファは乗せたが、支配はさせなかった。 クラウドのファティマだから、ティファの存在を許しはしたが。 それがどうだ。アルテマはセフィロスを選んでいる。 ティファの性能ではアルテマの真の力を引き出すことが出来ないままだったが、セフィロスは違う。 彼はクラウドのサポートを完璧にこなし、アルテマをねじ伏せ、その力を的確に存分に発揮させているのだ。 試乗や簡単な模擬戦でさえそう思わせるのだ。 これが実戦となるとどうなるのか――バレットは戦慄する。 すでに“金の騎士”という二つ名で呼ばれているクラウドだが、このファティマをパートナーとした今、この先更に強くなるのは間違いない。 ティファとでは辿り着けない境地まで至るだろう。 もしかしたら“剣聖”の域までも。 その上なにより、 ――このファティマ、本気でクラウドに惚れてんだな。 始めエアリスから話を聞いた時には、とんでもないファティマだと思った。 禍々しい存在だと。絶対にクラウドの側に置いて良い筈はないと。 今はいないティファの為にも、セフィロスなどクラウドの側から引き剥がしてやろうとさえ考えていたのだ。 ――まったく、呆れるぜ。 そんな事を考えていた自分にも呆れるが… バレットは試乗を終えて戻ってきたアルテマを見上げる。 まずファティマシェルからセフィロスが飛びだしてきた。正しく“飛びだしてきた”という形容がピッタリくるくらい素早い行動だが、セフィロスがやると優雅に見えるから不思議だ。 セフィロスは飛びだして、クラウドが出てくるのを待つ。 その様子は恋する姫君に忠誠を誓う騎士そのものだ。騎士はクラウドだと言うのに。 コクピットから出てきたクラウドにセフィロスは当然のように手を差し出す。 クラウドは苦笑しながらも、セフィロスに付き合ってやった。 セフィロスはクラウドの手をそっと握ると、エスコートをする。 二人の身体は腕一本のところで寄り添う。 ――あ〜あ。ファティマのくせに、嬉しそうなツラしやがるぜ。 大きく表情を作っているのではないが、傍目から見ても充分にセフィロスの歓びは伝わってくる。 このファティマは、本気でクラウドに惚れているのだ。 バレットは全身全霊という古い言葉を思い出す。 人工生命体、ファティマセフィロスは、己の全身全霊を傾けてクラウドだけを追いかけている。 クラウドもそのことを理解しているようだ。 不器用ではあるものの、クラウドは彼なりの方法でセフィロスを受け入れようとしている。 こんな二人の様子は、なぜかしら微笑ましい。 ぎこちなくて不器用で、顔を見て手を取るだけであんなに歓んでいるのだ。 淡い初恋のようで、見ているこっちが呆れてしまう。 バレットは別々に用意していた部屋を、二人一緒にするのを決めた。 *** 次回から話が動き出します。 でも明日はお休みになります(予定)。 次に貼るのはたぶん月曜日かと。 返信不要分も含めまして、コメントありがとうございます。
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