アンケ結果一位、はれくいんですが、 何を書くべきかさんざん悩んだ挙げ句、番外編みたいなのを書くことにしました。 馴れ初めは長い話になりそうなので、気力が充実した時にでも、チャレンジしてみます。
とにかく二人が仲睦まじくて、セフィロスがクラウドを溺愛している話になると思います。 メモに貼り付けていって、最後まとまったら手直しして、テキストであげてもらう予定です。 ここに貼るのは下書きのようなものになりますので、 そういうのがいやな人はテキストアップまでお待ちください。
タイトルは 『たった一人のお方だけを愛するだなんて』 ロッシーニのオペラからとりました。 タイトルに深い意味はありませんが、せっかくなので絡めていければ良いなあと朧気に考えております。
*** ウィーン−−この都市の機嫌は古く由緒正しい。 ローマ帝国の宿営地Vindobonaをその起源としている。 ちまりローマ時代からこの都市はあったのだ。
かつてはヨーロッパ数カ国を支配したハプスブルグ家のオーストリア帝国の首都でもあった。 オーストリア系ハプスブルグ家最後の女帝マリア・テレジア時代に栄え、勤勉で有名であったフランツ・ヨーゼフT世の都市計画により、現在の歴史建造物が並ぶ都市となった。
ウィーンとは2つの道が交差するところに生まれた町である。 ヨーロッパで二番名に長い大河ドナウに沿ってヨーロッパを東西に横切る道と、バルト海とイタリアを結ぶ南北との道との交差地点にあったのがウィーンなのだ。 ゲルマン系、スラヴ系、マジャール系、ラテン系それぞれの居住域の接点でもあった。 紀元前5世紀以降。ケルト人はここの小さな村を作る。 その後ローマ帝国は北の拠点としてこの村をケルトの民から接収。ローマ帝国の町を建設した。 またオスマン帝国隆盛時にはヨーロッパから見てのアジアの入り口にあたっている。 これらの歴史から見てもウィーンとは伝統的に多彩な民族性を集約した都市なのだ。
ここに一人の男がいる。 名はセフィロス。190を超える長身。長い腕と長い足。長身の人間にありがちなバランスの悪いいびつさはない。 黄金率の見事な身体の上にあるのは、神の寵愛を一身にした奇跡の美貌。 長い銀髪を無造作にたらした彼の職業は音楽家。 いや、もっと的確に表すならば、彼は指揮者であった。 しかも世界的に有望であり著名な若手指揮者なのだ。 この彼の奇跡の美貌には理由がある。 セフィロスはまるでウィーンの歴史を具現したような、複雑で多彩な血の持ち主なのだ。 彼の一族の血統は古い。 4代前まで遡ってみると、彼に多くの異質な血が流れていることが解る。 まずはゲルマン人の血。 現在ではドイツ、オーストリア、オランダ、スウェーデン、ノルウェー、デンマークなどに住む人々を主に指すが、彼の母方の祖母はゲルマン人であった。 次にラテンの血。 イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルに住む人々がラテンの系譜を引く血の持ち主であると言われている。 マジャールの血。 これは主にハンガリー人を指す。 セフィロスの母方の祖父はイタリア人とハンガリー人の混血であった。 セフィロスは母方の血だけで三つの血を受け継いでいる。 その上またセフィロスの父親も混じり合った血を引いていたのだ。 セフィロスの父親はアジア人。モンゴロイドである日本人だ。 だが彼はスラブの血を引いていた。 スラブ系は主に中欧や東欧に位置する民族の大きなカテゴリーである。 共通のスラブ語で特徴づけられていた。
ゲルマン、ラテン、マジャール、スラブ、そしてモンゴロイド。 もっともヨーロッパに住む人々は、これまでの長い歴史により血が雑多に混じっているため、正確なところははっきりしないものの、セフィロスがかなり複雑な血と遺伝子とによって生み出されたのだけははっきりとしている。 この血の複雑なブレンドこそが、セフィロスという奇跡の美貌を生み出したのだろう。
いや、この奇跡は容貌だけではない。 セフィロスという男は、才能にも恵まれている。 弱冠30代でウィーン交響楽団の主席指揮者に選ばれた天才であるセフィロスだが、 神の恩寵を一身に受けたセフィロスの天才ぶりは、指揮や音楽分野のみにあらず。 英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ロシア語にも精通し、どれも母国語と同じように操れる。 政治学・経済学にもその才能の片鱗を表しており、世界有数のコングロマリット、神羅顧問の一人として名を連ねていた。
このように多種多彩な分野で天才ぶりを遺憾なく発揮するセフィロスだが、彼にはもうひとつ隠された趣味もあった。 それは数年前から出来た、比較的新しい趣味であると言えよう。 共に暮らす愛する人、クラウド・ストライフを様々な方法にて愛でることであった。
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今回はここまで。
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04/28(MON)04:01:12
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